アニメーション初心者が力技でMVのようなものを作った
この記事は Blender Advent Calendar 2020 12月19日の参加記事です。
Blenderでキャラクターやアバターを作ったことはあるけど、アニメーションには手を出したことがない。興味はあるけど何だか難しそう……。この記事ではそんな方々を対象に、Blenderを使ったフル3DCGアニメーションMVのメイキングを紹介します。作品のクオリティは趣味レベルで決して高くないですし、技術的なノウハウはほぼありません。むしろ傍から見れば非効率な方法(=力技)や間違ったやり方もあるかもしれませんが、アニメーション初心者の筆者が限られた時間で試行錯誤した話だと思って読んでいただけると嬉しいです。使用したBlenderのバージョンは2.90です。モデリングやアーマチュアの設定、シェイプキー、レンダリングなどの基礎知識については理解している前提とします。
作り始める前に:長い前置き
キーフレームさえ打てばいい
Blenderでのアニメーション制作はキーフレームを打つ(ショートカットキー:i
)ことさえできれば誰でもできます。モデルやボーンを動かしたらキーフレームi
、タイムラインのフレームを進めてまた何かを動かしてキーフレームi
。ひたすらこれの繰り返しです。カット数が多かったり尺が長かったりするほど作業は大変になりますが、キャラクターやカメラを動かす制作過程はイラスト作成とは全く違う醍醐味があり、完成したときの達成感もひとしおです。「とりあえず何か作ってみたい」それくらいの気持ちでアニメーションに気軽に手を出していきましょう。ちなみに、Blenderの基本操作とアニメーションの学習には和牛先生の箱うし本(以下の記事を参照)がおすすめです。Blenderのバージョンは違いますが、それほど支障にはならないと思います(違う部分はググりましょう!)。
私は普段、Twitterのハッシュタグ「#深夜のモデリング60分一本勝負」(通称ワンモデ)のお題でCGイラストを投稿したり、3Dプリンターで印刷する3Dモデルを作成したりしています。Blenderを始めた当初は、VRChatのアバターとしてサムスやインクリングやパワプロくんなどの3Dモデルを作っていたのですが、動くことを前提とした人型モデルのポリ割りやウェイトペイントが苦手だったので、早々にイラスト(静止画)のモデリングにシフトしていきました。そのため、キャラクターアニメーションの経験は書籍の学習を除いてほとんどありませんでした。
バンドMVの王道を真似してみる
見出しにある「MVのようなもの(以下、MV)」は、ここではYouTubeのいわゆる「歌ってみた/弾いてみた」系の動画向けに作った映像のことを指します。YouTubeの楽曲カバー動画の多くは、歌っている人や楽器を演奏している人自身を撮影した映像か、曲に関係するイラストや写真などの静止画を使っています。この動画では顔出しNG、でも静止画では差別化ができないということで、フルCG映像を作ることになりました。
まずは完成した動画をご覧ください。曲は映画「ゴーストバスターズ」のメインテーマです。新規タブで見る方はこちら:Ghostbusters/ゴーストバスターズ【cover】 - YouTube
プロのバンドのMVを色々と見ていると、多くは「ボーカルが何らかのシチュエーションで一人で歌っているシーン」「メンバー全員の演奏シーン」「メンバーまたは全然関係ない誰かが何か演技しているシーン」でおおむね構成されていることが分かります(もちろん例外もあります)。RADWIMPSでも東京事変でもOfficial髭男dismでも何でもいいので見てみてください。
アニメーション未経験者がMVを作るメリットは、このようにシーンの内容がある程度パターン化されている点につきます。完全オリジナルの映像作品を一から作る場合、まず世界観やキャラクター、ストーリーを作り、短いカット毎に絵コンテを描く膨大な作業が必要になるのでハードルがかなり高いと思います。そこで、この動画では映画に登場するゴーストバスターズのメンバー4人がバンドを組んでいるという設定にし、バンドMVの王道様式に倣って映像を作りました。最低限キャラクターのバンド演奏シーンさえ作れば、細やかな感情表現とか大胆なカメラワークとかがなくても立派なアニメーション作品と言えるはず、です。
完成させるためには切り捨ても肝心
今回このMVを制作するにあたって、最低限守りたいルールを事前に決めました。
- とにかく完成させる
- 締切は2020年ハロウィン頃とする
- 配布素体やアセットは使わず、一から作る
作品を完成させることは非常に重要です。私は凝り性かつ飽き性(ズボラ)なので、途中まで作って放置しているblendファイルが大量にあります。未完成のファイルは作品ではなくただのデータです。今回はYouTubeに投稿するという目標があるので、多少荒削りでもとにかく完成させることが第一のルールとなりました。また、制作を始めた時期が2020年9月下旬だったので、曲の内容的にもタイミングの良いハロウィンを目標に約1ヶ月で完成させることを目指しました。3つめのルールは上記の内容と矛盾するようですが、「全部自分で作ったぜ!」という自己満足のためにあえて設定しました。今考えれば、普通にVRoidの素体とか使えばよかったと思います。
これらの厳しい条件をクリアするために、仕様を以下のように決めました。
主役キャラをのっぺらぼうにするのはかなりの暴挙ですが、目鼻口がある(=情報量が増える)と、体のモデルやアニメーションに対する要求も上がります。単純に時間がなかったというのもありますが、そんなわけで顔についてはバッサリ諦めました。手も同様で、5本の指を作った場合、適宜動かさないとぎこちなく見えます。とはいえパワプロくんのような丸い手では表現力が落ちすぎてしまうので、親指だけ別にしました。
メイキング
絵コンテとキャラクターモデリング
ようやくメイキングに入ります。ゴーストバスターズのテーマは、有名なメインメロディ(テテテーレ テーレ♪)の他にも様々なパートがあります。絵コンテを作る目的は、曲に合わせて必要なシーンの種類と尺を把握することです。絵コンテというと大げさですが、Powerpointのスライド1枚を1パートとして、これから作っていくシーンの参考になるような画像を貼ってノート欄に時間と映像の内容を書き込むだけです。絵が描ける人は普通に絵を描けばいいと思います。今回の動画は以下のような内容になりました(画像はほとんど公式から引っ張ってきたものなので載せません)。読んでも意味が分からないと思いますが、個人制作なら自分が分かればOKです。
時間 | 内容 |
---|---|
0:00 | 【イントロ】一人称視点で暗い図書館の中を逃げ回る |
0:12 | 【Aメロ】ゴーストバスターズメンバーでバンド演奏 |
0:29 | 【ボーカル】看板ゴーストが禁止エリアから出られずに歌う |
0:45 | 【サビ】バスターズメンバーでバンド演奏(背景を変える) |
~ | ・・・ |
1:27 | 【サビ2】バンド演奏中にスライマー登場、迷惑極まりない |
~ | ・・・ |
2:00 | 【Bメロ1】エレベーター、廊下でゴーストに遭遇、諦めて帰る |
絵コンテができたら、キャラクターをモデリングしていきます。ある程度デフォルメしたモデルなのでモデリングにはそれほど時間がかからなかったです。ウェイトペイントはまず自動で設定し、細かい部分は苦しみながら頑張って塗りました。また、演奏や歩行のモーションを付けやすくするために足にIKを設定しました。都合の良いことにゴーストバスターズは全員同じ服装(ツナギ)なので、一人作ったらコピーして髪型や体型を変えるだけです。体型を変える際は、体のメッシュだけでなくアーマチュアも同時に変形させてスケールを適用させます。
全てのキャラを作り終えたら、キャラ用のファイルとして保存します。ファイルが重くなってBlenderが落ちるのを防ぐため、今回はシーン毎にblendファイルを分け、キャラ用ファイルからそれぞれ必要なキャラをAppendして使っています。シーン毎にレンダリングした素材を最後にくっつけるので、作りやすい順にシーンを作っていけば良いと思います。なお、素材を合成する動画編集にはフリーで高機能なAviUtlを使いました。以下、実際に作った順に各シーンのメイキングを紹介していきます。
二次創作の独自設定=楽器で戦う!
始めに作ったのは、有名なメインメロディ(Aメロとする)の流れるバンド演奏シーンです。誰が何のパートを担当するかはすぐに決まりました。ボーカルは順当に主人公のヴェンクマン。ベースはメカニック担当で堅物のスペングラー。ギターはゴーストバスターズのリーダーでボケ担当のスタンツ(通称レイ)。後述しますが、レイをギター担当にしたのはちょっとした理由があります。バンドの要であるドラムは、目立たないけれど人間的には最もまともでガタイの良いウィンストン。このパート分けは映画を観た方なら何となく納得していただける気がします。
バンド演奏の背景はシンプルなものにしました。白いステージにドラムセットとアンプ、スピーカーを配置し、背景は明るいブルーでポップなイメージに。ハロウィンを意識してカボチャも置いてあります。
ステージを作ったら、キャラクターをAppendしてプロトンパック(ゴーストを退治する原子力駆動の武器)を背負わせます。劇中ではプロトンパックに接続された銃から中性子ビームを出してゴーストを攻撃・捕縛するのですが、この動画では銃の代わりにそれぞれの楽器を接続して攻撃できるという設定にしました。ボーカル担当の主人公は劇中ではあまりやる気のない性格なので、プロトンパックは床に置いたままマイクケーブルに繋いでいます。
フレームレートとBPM
ここからは実際にモデルを動かしていきます。アニメーション制作ではフレームレート(1秒毎のフレーム数、単位fps)の設定が重要です。フレームレート次第で映像がヌルヌル動いたり、逆にあえてコマ送りのような表現をすることも可能です。アニメや映画は基本的に24fpsとされているので、この動画も24fpsにしました。
ところで、ゴーストバスターズのテーマのテンポはBPM=116です。1分あたり116ビート、単純に割り算すれば1秒あたり約1.9333ビートです(この割り算は音楽的にはあまり意味がないのですが)。ここで問題が起こります。キャラの演奏モーションを曲に合わせるためには、厳密にはBPMがフレームレートで割り切れる(あるいはその逆)ことが理想です。例えばギターが1ビート毎に腕を振り下ろす動作を繰り返す場合、整数フレームで1ビートのモーションを作れれば曲と動きがぴったりと合います。しかし、今回は明らかに割り切れていません。本来ならば曲のテンポに合わせてフレームレートを変えるべきなのですが、フレームレートを高くするとレンダリングに時間がかかります。今回は荒削りでいいので、1秒あたり約1.9333ビート=2ビートとみなすことにしました。24fpsなので1ビートに要するフレーム数は12です。塵も積もれば山となるので、フレームが先に進むほどだんだん曲と動きがずれていくことになるのですが、カメラを定期的に切り替えることでバレにくくしました。
楽器の演奏モーションは、色々なライブ動画やMVを見ながら作っていきます。キャラがデフォルメされているので実際の演奏通りに体を動かすことはできませんが、曲のノリに合わせて演奏している感が出ていれば十分です。個人的にはベースの動きがかなりそれらしくなったので気に入っています(指がないので実質弾いていないのですが)。また、ドラムの動きは最も複雑かつ自分の知見も少ないため一番苦労しました。
ドラム全く分からないまま作ったキーフレーム(空気椅子)#b3d #Blender pic.twitter.com/HuycHfvwdD
— yamalodon (@yamalodon) 2020年12月19日
ゴーストにボーカルを歌わせる
今回は仕様上、人間に口がないため、ボーカルが歌を歌っている表現ができません。そこで、ゴーストバスターズの白い看板ゴースト(名前不詳)にボーカルパートを担当させることにしました。公式の画像を見ながら看板ゴーストをモデリングし、口や目の開閉、眉毛の向きなどを変えたシェイプキーを複数作ります。体も動かしたいのでボーンを入れて自動ウェイトを付けます(指が4本あるので人間よりもボーンの数が多いです。贅沢ですね)。ゴーストのウェイトは人間よりも適当で許される気がします。
ボーカルパートはとにかく曲を聴きながら、口の動きを合わせてシェイプキーをポチポチ打っていきます。口だけでなく、眉毛を上げ下げしたり体の動きを付けてノリノリで歌っている感を出します。このパートでは、コール&レスポンスの形で「ゴーストバスターズ!!」というコーラスが入るのですが、その瞬間には左右からビームが出てきて、ゴーストが動けなくなる演出を入れました。
ビームがビリビリと変形するエフェクトはDisplaceモディファイアを使っています。具体的にはこちらのチュートリアル How to make realtime LIGHTNING in Blender 2.8 (EEVEE TUTORIAL) - YouTube を参考にしました。
Cycles + POV = 怖い
ゴーストバスターズのテーマを一曲通して聴いたことがある人は少ないと思いますが、イントロはホラー感があってわりと怖いです。映像も怖さを出すため、POV形式でゴーストから逃げるような演出にしました。と言っても、映画冒頭の図書館で超常現象が発生するシーンをほぼそのままパクっています。図書館は書棚と本をキューブから作ってリンク複製で並べています。本を雑多に見えるように並べる作業が割としんどかったです。
図書館のモデルができたら、カメラにアニメーションをつけていきます。まずは大まかにカメラの動き方を決め、位置を変えてキーフレームを打ちます。その後、カメラが棚の角を曲がる際のタメを意識して間の動きを補完していきます。また、POVでは人の動きや視線に合わせてカメラが上下左右に揺れます。この動きを全て手打ちで行うのは困難なので、グラフエディターのノイズモディファイアを活用しました。
POV風のカメラの揺れについてはこちらのチュートリアル Animate Handheld Cameras in Blender - Lazy Tutorials - YouTube を参考にしました。今回はノイズの周期が細かすぎて不自然になってしまったので、モディファイアの設定をもっと詰めれば良かったです。
このシーンでは怖さを重視して意図的に画を暗くしています。ライトは天井に複数設置した放射マテリアルのオブジェクトだけです。Eeveeを使うと画面がのっぺりしてしまい、本がコピペなのもバレてしまうため、ここでは臨場感を出すためにレンダリングにCyclesを使いました。本編の中では12秒と一番短いシーンですが、レンダリングに要した時間は一番長かったです。
使いまわしでも背景を変えれば別物に
特徴的なシンセのメロディが流れるサビのシーンは、Aメロのバンド演奏アセットを使い回して背景とステージだけを変えています。これだけで全く違う印象になるので大変お得です。サビの背景はパーティクルのエミッターを使って、ゴーストをイメージした透明な球体が暗闇の中をふわふわとランダムに浮かび上がっていくようにしました。ところがパーティクルシステムが重すぎて一向にレンダリングが進まなかったので、背景と前景(バンド演奏ステージ)を別々のファイルに出力して後で合成することにしました。ここでは前景のアニメーションを、背景を透過したPNG形式の連番画像としてレンダリングしました。連番画像はAviUtlでは動画扱いで読み込めるので、Blenderとダブル使いする場合にはとても便利です。連番画像のレンダリングについては以下の記事が分かりやすいです。
アニメーションを連番ファイル・動画ファイルに書き出す【Blender】 – 忘却まとめ
この曲ではサビが3回あります。映像に変化を付けるため、気持ち悪いのになぜか人気の高い緑色のゴースト「スライマー」を2回目のサビに登場させました(この時点でハロウィン当日を迎えていたため、できれば作りたくなかったのですが)。同シーンではカボチャを奪い取って食べたりスピーカーを倒したりと迷惑なことをして去っていきます。3回目のサビでは、メンバーが協力してスライマーを捕獲します。ここではボーカルパートで作ったビームエフェクトを応用して、楽器(ベースのヘッドとマイク)からビームを出してスライマーを捕縛します。今までのらりくらりと遊んでいた主人公(ボーカル)がようやくマイクスタンドを握って仕事をします。ちなみに、劇中ではレイがゴースト捕獲装置のスイッチを足で踏むのですが、この動作はギタリストがエフェクターを踏む動作に非常によく似ています。これがレイをギター担当にした理由です。
映画のシーンを徹底的にパクる
ここまでイントロ、メンバー全員の演奏シーン、ボーカルが一人で歌っているシーンを作ってきました。次は、曲の中でボーカルも目立ったメロディもない謎のパート(Bメロとする)用に「メンバーまたは全然関係ない誰かが何か演技しているシーン」を作っていきます。
ここでは映画に登場する「ホテルの廊下でゴーストと対峙する」というシチュエーションをパクることにしました。と言っても完全にコピーする必要はなく、何ならゴーストバスターズに出てきたゴーストでなくてもいいわけです。ホテルの廊下×ゴーストとくれば、まず思い浮かぶのは「シャイニング」ですね(そもそもゴーストバスターズのホテルのシーンはシャイニングへのオマージュだと思います)。この曲ではBメロが2回出てきます。Bメロ1ではシャイニングの双子の女の子、Bメロ2では私の好きなサメのゴーストを出すことにしました(ゴースト・シャークという映画があるので、どちらも映画つながりです。別に不自然ではありません)。背景は両方とも同じモデルを使っています。
Bメロ1では、階下から上がってきたエレベーターの扉が開き、リーダーのレイが廊下に出て周囲を見回すところから始まります。この動きはNetflixで劇中の同じ箇所を何回も再生しながら全身のアニメーションを作っていきました。双子の女の子は動かないので、背景透過画像を一枚レンダリングして後からAviUtlで合成しました。
Bメロ2では、スペングラーが一人でゴーストシャークと対峙します。サメのモデルは過去に作ったCGイラストのモデルから流用しました。このシーンのアニメーションは特に不自然ですが、予算0円のサメ映画だと思えばなぜか味わいがあるようにも見えます。シャイニングの双子と違ってゴーストシャークは動くので、サビと同様に背景透過の連番画像としてレンダリングしました。
Bパートのゴーストたちのマテリアルはこちらのチュートリアル Blender Tutorial: How to make a Hologram and Ghost Material - YouTube を参考にしました。Eeveeでは綺麗な半透明にならないので、Eeveeで雑に作ったスライマーとは違ってCyclesを使っています。
コイツが出ないと終われない
曲はラストにかけて、Aメロの繰り返しで終わっていきます。この時点でハロウィンを数日過ぎていたので、もうレンダリング済みのAメロ素材の使いまわしで終わらせようかとも考えたのですが……。ゴーストバスターズのファンなら、やはりマシュマロマンを出さないわけにはいかないですよね。スーパーで買った変な魔剤を飲みながら、深夜のテンションでマシュマロマンを作りました。正直つらかったですが、ラストシーンがホラー風に仕上がったので良かったです。ちなみに、帽子に書いてある「STAY PUFT」の意味が分からなかったのでググったらマシュマロマン関連の記事しか出てきません。日本語に訳すと「ふわふわでいようぜ」みたいな感じなんでしょうか。
総括
結局YouTubeへの投稿はハロウィンを数日過ぎてしまいましたが、苦しみながらも楽しく制作したものが完成したこと自体がとても嬉しかったです。このMVは「ゴーストバスターズ」という映画とテーマ曲、そして映画や音楽への愛がなければ作れなかったと思います。逆に言えば、好きなものなら多少つらくても作れるということでしょうか。と言っても無理をしすぎるのは良くないので、使えるアセットがあるなら使うべきですね。
明日12月20日はMcLion0さんの「Blender X 3Dプリンタ X PCB = 自作デバイス」です。よろしくお願いします!
Blenderで作った過去作品まとめ
こんにちは。yamalodonです。2018年末頃に趣味で3DCGを始めてから、マイペースに不真面目にBlenderでモデリングをしてきました。これまでにBlenderで作った主な3DCG作品を順不同で紹介します。
新聞に「セザンヌの塗り残し」という見出しのコラムがあって思いついた作品。Blenderのアイドル、スザンヌ(サル)が孤独に白く塗り残されています。
ポール・セザンヌは「デッサン(パース)が狂っている」とよく言われる画家ですが、彼の作風がピカソやブラックに影響を与え、後のキュビズムにつながります。3DCGでイラストを作ると嫌でもパースが正確になるので、カメラを平行投影にして机などを歪め、セザンヌっぽい構図を目指しました。画像テクスチャは使わず、シェーダーノードで色を付けました。もっと絵画らしく見えるシェーダーを研究したいですね。
ただのダジャレです。雲は何かのチュートリアルを見ながら作ったわりに、ライティングが適当すぎてホコリの固まりみたいな微妙な出来に。
Twitterのハッシュタグ「#深夜のモデリング60分一本勝負(通称ワンモデ)」のお題「屏風」の作品。無限に時間をかけました(私は不真面目なので、ワンモデを1時間で終えたことはほぼありません)。「坊主が屏風に上手に・・・」のダジャレですね。ちなみに私はサメ好きを公言していますが、作るサメのモデルは割と雑です。このサメもエラがないですね。
サメつながり。燃えていて分かりにくいですが、シュモクザメという頭が金槌に似たサメで、英語ではhammerhead sharkです。しょうもないB級サメ映画のタイトルにありそうだなと思いながら作りました。
ロールケーキを切るたびに、ロールシャッハテストみたいな柄が断面に出てきたら嫌だなあ・・・と思って作りました。ロールシャッハの柄は、適当にインクを垂らした紙を半分に折る本来のアナログなやり方で自作したオリジナルです。柄が描かれた紙をスキャンして2値化し、ミックスシェーダーの係数として使うことで、断面に白とピンクの異なるクリームのマテリアルを割り当てました。マテリアルをもっと見分けやすく変えればよかったと思います。
こんなオブジェがあったらいいなーと思いながら作った作品です。透明対応のフルカラー3Dプリンターか、頑張れば手芸用レジンで作れそう。
ワンモデのお題「レンチ」で作った作品。無理やりサメ要素をねじ込んだせいで、4時間かかりました。メガマウスに似ていると言われました。国内の大手工具メーカーさんがいいねしてくれて嬉しかったです。
ワンモデのお題「無重力」で、お風呂に入ってリラックスしたいな~と思いながら作りました。ローポリも楽しいですね。
アニメ「ダンベル何キロ持てる?」の主人公、紗倉ひびきちゃんのファンモデルです。美少女系キャラモデルは難しいのでほとんど作らないのですが、このアニメはかなり好みで主人公も魅力的なキャラだったので頑張って作りました。髪の毛の構造と全身のUV展開・テクスチャ、ポージングで苦労しました。
マスク転売・買い占めの状況下で布マスクを自作する人が増えてきた時期に、海の生き物だったらどんなマスクをするかな?と考えながら作りました。イッカク(真ん中)の口をどうやってふさぐか悩みました。アシカのマスクが透明なのは、かわいいヒゲを見せるためです。サメのマスクは頭が悪いです。
ワンモデのお題「はちみつ」で作りました。流体シミュレーションがどうしてもうまくいかないので、はちみつはポリゴンでちまちまと作りました。死ぬほど時間がかかりました。
海のチュートリアルを見ながら作りました。全体的に画が暗すぎてよく見えません。
ワンモデのお題「愛用品」で作った、初期の頃の思い出の作品です。マテリアルがわりと本物のようにできて嬉しかったのを覚えています。サメがギターのネックをくわえている姿は健気でとてもかわいいです。